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村尾経営労務研究所 所長 村尾 義顕
厳しい経営環境です。しかし、状況そのものが危機なのではありません。状況に対応する自社の力によって、状況は危機にもなり、逆にチャンスにもなるでしょう。厳しい雇用環境に対して国は様々な緊急政策を講じ、助成金などの条件も緩和しています。従業員とその家族を含めて、国民の大半の暮らしを守っている中小企業が、元気に「雇用を守っていくこと」、それは企業にとって重要な課題でもあり、また果たすべき重要な役割でもあります。
助成金の条件が緩和されたとはいえ、最低の条件は整備しなければなりません。それは、雇用に関するルールの整備です。労働時間、休日、賃金などのルールを整備することは、安心して働ける職場づくり、労使の信頼関係の基盤づくりでもあります。同友会の基本理念を具体化した『労使見解』でも、「経営の全機能を発揮するその要は、労使の信頼関係にある」としています。危機的状況をチャンスに変える力は、全社一丸の体制づくりです。助成金制度などを活用し、会社の全機能の見直し、その発揮こそが状況を変えていく反転力となり、時代を乗り越えていく力となるでしょう。
T 雇用調整助成金(中小企業緊急雇用安定助成金)
景気の変動等の理由で、事業活動の縮小を余儀なくされた中小企業事業主が、一時的に休業、教育訓練又は出向をさせ、休業等手当(平均賃金60%以上、教育訓練の場合は100%)を支払った場合に助成金が支給されます。
【主な受給の要件】 1.雇用保険の適用事業主であること。
2.次のいずれかの要件を満たすこと @売上高又は生産量の最近3か月間の月平均値が、その直前3か月又は前年同期に比べ減少していること。但し、減少率5%未満の場合は、直近の決算等の経常損益が赤字であること。
A前々年同期に比べ10%以上減少しており、直近の決算等の経常損益が赤字であること。
3.休業、出向、教育訓練を行うこと ○休業の実施;従業員の一日の休業または1時間以上の休業
○出向;3ヶ月以上1年以内の出向を行うこと※通常、助成金の対象となった出向の終了日の翌日から6か月を経ずに開始された再度の出向は助成金の対象となりませんが、平成21年11月30日から平成22年11月29日までに開始される再度の出向については、6か月経過していない場合も支給の対象になります。
○教育訓練;休業して教育訓練を行った場合(外部研修機関参加による研修は、1日3H以上)(事業所内で、外部委託講師や経験者などによる研修は、通常の所定時間。所定時間未満の場合は、半額受給もあり))
【助成金の対象となる教育訓練】
(例)技能向上、フォークリフトやクレーン等の技能講習、経営哲学、マーケティング手法、品質向上やQCサークルのスキルアップ、語学、新分野進出に関する業務内容、ISO、コーチング技法、OA関係、財務分析、モチベーションの向上、メンタルヘルス対策、人事・労務管理、リーダーシップ能力開発、コミュニケーション能力開発他、業務縮小による職種変更、配置転換のための技能習得など。
※毎年行っている教育訓練、法令上必要な訓練は対象外です。職業に関連する知識、技能若しくは技術の習得又は向上を目的とするもの、又は当該企業にとって今後の生産性向上につながると認められるものであれば、幅広く認められます。
※ただ、休業するだけではなく、日頃できない研修を行うチャンスです。助成金を上手に活用しながら、不況のときこそ労使が一丸となって、仕事の質の向上、改善に取り組み、本来のリストラ「事業再構築」を目指してください。転んでもただでは起きないぞという日本企業の底力を発揮してください。
【受給額】
○休業・出向;休業手当相当額の約4/5※従業員の解雇等を行わない場合
(雇用者数80%以上維持)障害のある人の休業等に対しては9/10(上限7,890円)(23.8.1改正)
○教育訓練;上記休業した場合の金額に、1人1日6,000円が加算されます。
ただし、事業所内訓練は、1日3000円(23.4.1改正)
【支給対象期間】3年。 (但し、1年ごとに受給要件の確認が必要)限度日数は、3年間で300日。
【問い合わせ行政機関】
最寄りのハローワーク(高松は直通TEL087-813-6131)
【手続専門士業】
社会保険労務士(顧問社労士や各支部の社労士、または経営相談室へ)
V 経営相談室のご活用を!!
香川県中小企業家同友会経営相談室(TEL087-869-3770)
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