経営相談Q&A

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Q3. 他社が主催する懇親会に当社の従業員又は役員を出席させるために要するハイヤー・タクシー代(当社~懇親会会場、懇親会会場~自宅)は、会社の業務遂行上の経費であり、接待、供応等のために支出するものではありませんから、交際費等以外の単純損金(旅費交通費)と解して差し支えありませんか。(注) 懇親会の費用はすべて当該他社が負担します。

A 照会意見のとおりで差し支えありません。

(理由)
 交際費等とは、交際費、接待費、機密費その他の費用で、法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出するものとされています(租税特別措置法第61条の4第3項)。
 照会に係る費用は、他社が主催する懇親会に出席するための費用であり、「接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為のために支出するもの」ではありません。

(参考)
 照会に係る費用は、他社が行う接待を受けるために支出するものであり、得意先等に対して自社が行う接待のために支出するものではありませんから、交際費等に該当しません。
 なお、自社が懇親会を主催する場合において、得意先を会場まで案内するために支出するハイヤー・タクシー代は、得意先に対して自社が行う接待のために支出するものですから、照会の場合と異なり、交際費等に該当することとなりますのでご注意ください。

【関係法令通達】 租税特別措置法第61条の4第3項

注記
 平成21年7月1日現在の法令・通達等に基づいて作成しています。
 この質疑事例は、照会に係る事実関係を前提とした一般的な回答であり、必ずしも事案の内容の全部を表現したものではありませんから、納税者の方々が行う具体的な取引等に適用する場合においては、この回答内容と異なる課税関係が生ずることがあることにご注意ください。

 松田哲也税理士事務所 所長 松田哲也

Q2.法人の支出する費用が、接待、供応、慰安、贈答その他これらに類するものであれば,すべて交際費等に含まれるのでしょうか。

A.福利厚生費、外部の者との飲食費で一人当たりの支出額が5000円以下のもの、広告宣伝費、会議費、取材費等に該当する費用は、交際費等には含まれません。

解説
法人の支出する費用が、接待、供応、慰安、贈答等の行為のために支出するものであっても、次のような費用は、交際費等には該当しません。

(1) 福利厚生費
もっぱら従業員の慰安のために行われる運動会、演芸会、旅行等のために、通常要する費用。

(2) 広告宣伝費
カレンダー、手帳、扇子、うちわ、手ぬぐいその他これらに類する物品を贈与するために通常要する費用。

(3) 会議費
会議に関連して、茶菓、弁当その他これらに類する飲食物を供与するために通常要する費用。

(4) 取材費
新聞、雑誌等の出版物または放送番組を編成するために行われる座談会その他記事を収集するために、または放送のための取材のために通常要する費用。

(5) 少額の飲食費等
飲食その他これに類する行為のために要する費用で、一人当たりの支出額が5000円以下のもの。ただし、その法人の役員もしくは従業員又はこれらの親族に対する接待等のために支出するものを除き、その飲食等の内容を記載した書類を保存していることを条件とする。

これらの費用のほか、寄附金、値引きおよび割戻し、給与等の性格を有する費用も交際費等には含まれませんが、資産の取得価額に含まれる費用であっても交際費等に含まれます。したがって、税務上の交際費等の範囲は、企業会計上の交際接待費よりもかなり広いものとなっています。

松田哲也税理士事務所 所長 松田哲也

Q1.残業代を請求されました。このようなトラブルを防ぐ方法は?

A 労働紛争が増えています。その原因は、会社側の基礎的な知識不足によるものです。そのため対応があいまいになり、そのままにしておいてトラブルが感情的に発展していくケースがほとんどです。特に、退職時には在籍中のさまざまな問題が浮き彫りになってきます。残業代を請求されるというのも多いケースです。中小企業は、余剰人員を抱えず、臨時の受注や納期の変更等に対しては、残業や休日出勤で対応しているのが現状ですが、この場合の労使関係における基本的な注意点を考えてみましょう。

1. 適法な手続をとる 
①就業規則または労働契約等に明示していますか?
残業等は、所定の労働に対する例外事項となります。したがって「時間外や休日出勤がある」という旨を、就業規則または労働契約等で明示しておかなければ残業命令権が発生しません。また、残業等は指示命令によることを原則としますが、自主的残業などについて黙認している場合や突然の顧客からのクレーム対応や天災事変など、業務上必要とされる場合は指示があったものとみなされます。

②時間の管理はできていますか?
会社は、労働日数や残業時間数などを賃金台帳等により記録管理する義務があります。業務上必要と認められない居残り、ダラダラ残業を無効とするためには、残業等を申告・許可制とするケースも多いです。タイムカードのみで時間管理する場合は、所定時間を越えると全て残業とみなされます。

③時間外割増賃金が必要な場合(法定と所定)
所定とは、会社が定めた(各人の)労働時間や休日であり、法定とは、法律によって定められた時間や休日です。法定時間とは、法律で「1週40時間、1日8時間」(サービス業等で10人未満の事業場は現在1週44時間)と定められています。法定休日とは、週1日または4週4日の休日です。

割増賃金の支払いが必要なのは法定の時間や休日を超える場合です。
法定時間外割増は、×1.25 (深夜22時~5時は、+0.25)法定休日労働は、×1.35
所定外労働ではあっても、法定を越えなければ ×1.00

(例)1日7.5H、1週に土・日所定休日の場合
1日9H労働した日;1日8Hまでの所定外0.5Hは×1.00 残り所定外1Hは×1.25
土曜日に休日出勤した場合;日曜日が休日なので法定内の休日出勤となりますから、法定外休日割増×1.35ではなく×1.00。ただし、1週の労働時間が40Hを超える部分については法定時間外割増(×1.25)が必要です。したがって、土曜日に休日出勤すると、1週の労働時間は1日7.5H×6日=45H この場合、土曜休日出勤7.5Hについては、1週の労働時間が40Hを超える部分5Hは、×1.25となり、残り2.5Hは、×1.00となります。しかし、計算が 面倒なので法定内の休日出勤であっても、全て1.25として計算するケースが多いです。どうするかは会社のルールによりますが、どのような場合でも法定の賃金計算を上まっていればOKです。

 ④「協定届」を監督署へ提出していますか?
「時間外・休日労働協定届」を、あらかじめ労働基準監督署へ届出しなければなりません。(労基法第36条)届出がなければ残業命令権が発生しないのではありませんが、法的な義務付けとなっており、1ヶ月45H(1年変形は42H)以内が目安として指導されています。

2.残業対策
①変形労働時間制をとっていますか?
完全週休2日制導入のほか、1ヶ月または1年を平均することにより、法定の週40時間制にする方法もあります。例えば、1日8Hの場合の休日数は、1ヶ月単位では、31日の月は9日、28日の月は8日。1年単位では、年間105日の休日、1日7.5Hの場合は年間87日の休日(祝祭日、年末、盆休み等含めます。)があれば、平均して1週平均40Hとなります。

②固定残業代
基本給または○○手当には残業代を含むと明示されていますか?
 採用時に、基本給や手当の中には「毎月の残業代分が含まれている」と説明しながら、文書を渡さなかったために後日トラブルことがよくあります。このため、就業規則等で「毎月の基本給(または○○手当)には、時間外等割増賃金が含まれる。ただし、当該割増賃金を超える部分については別途支給する」旨記載しておき、また個々人別には労働契約書または労働条件通知書、給与辞令等に「基本給(または○○手当)には、○○時間外相当分の割増賃金○○円を含む」と記載しておくことが必要です。そのためにも重要な労働条件については書面で交付することが義務付けられています。(労基法第15条)

③時間管理と勤務評価・安全配慮義務
日本の労働生産性は、先進7カ国中最下位です。居残り、ダラダラ残業などの原因を調べたり、ノー残業デーを行うなど、集中と休息のけじめをつけるため適正な時間管理をし、過重労働を防ぐとともに勤務や能力を評価し、仕事にやりがいと責任を持たせるなど、社員教育や処遇に反映させることも必要です。また会社は、労働者の生命および身体等を危険から保護するよう配慮す
べき義務(安全配慮義務)を負っていますので、恒常的な長時間残業による過労やうつ病への対策をとることは、労使の信頼関係を築いていく上で基礎的な重要事項といえます。

特定社会保険労務士 村尾 義顕

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